北京
【故宮】
『故宮』は世界最大で最も完全な形で保存されている宮殿で、かつては『明』・ 『清』の二王朝の皇帝の居城であった。別名、『紫禁城』とも呼ばれ、一般民衆 が入ることが許されない場所であったが、現在はそのまま『故宮博物院』となり一 般に公開されている。
東西750m、南北1000mの長方形で、高さ10mの城壁に囲まれている。 また、全体の面積は72u、建築面積は約15uにもなる。
内部は外朝と内廷とに分かれ、かつての政治活動区であった外朝には、現存 する中国最大の木造建築である『太和殿』をはじめ、『中和殿』、『保和殿』 の3殿がある。また、かつての皇帝の私的生活区であった内廷には、『乾清宮』、『交秦殿』、『坤寧宮』の他、 『御花園』と呼ばれる内庭がある。
現在、博物院には100万点以上の文物が収蔵されており、貴重な資料も多く、かつての皇帝達の暮らしぶり を知る上で興味深い。文物の一部は博物院内の『珍宝館』等で公開されている。
1987年に世界文化遺産に登録された。
 
【万里の長城】
『長城』は人類最大の遺産のひとつに数えられ、世界に知れ 渡った中国古代の軍事用の防壁である。
全長6000km、里程にすると約1万2700里に及んでいるこ とから『万里の長城 』と呼ばれる。
北京市街から北に約80km行ったところに『八達嶺』があり、 ここが最も保存状態が良く、長城の代表的な区間である。 北京近郊にはその他に、金山嶺、慕田峪、司馬台などの 長城がある。
1987年に世界文化遺産に登録された。